のんべえおじさんのおやつ日記 #1アップルパイ

“のんべえおじさん”こと、植野広生です。
おじさんは毎日酒を呑むが、甘いものも好きだ。
ナスとチーズの重ね焼きが好きだが、アップルパイも大好きだ。
時折、神田淡路町「近江屋洋菓子店」のアップルパイが無性に食べたくなる。

まず、佇まいが素敵だ。薄いパイ生地でオシャレにまとめたものや、網目模様のレトロ調のものなどいろいろなタイプがあるが、このアップルパイは凛として王道の風格を漂わせている。サクッと香ばしく、でもしっかり存在感を示すパイ皮と、深い甘味の中にまろやかな旨味と爽快な酸味を感じるりんごの食感、味わいのバランスも秀逸。
当たり前だが、アップルパイはりんごのお菓子ではなく、りんごとパイ皮のお菓子なのだから、りんごの甘味や食感が強過ぎてはいけない。パイ皮の軽やかな香ばしさをしっかり感じてこその美味しさ。理想のバランスなのですよ、これは。
などと心の中でつぶやきながら食べていると、結構ボリューミーなのだがカット一個はすぐなくなってしまう。本当はホールを買って齧りつきたいくらい(ホールの実直な重厚感のある佇まいは惚れ惚れするほど美しいので、手土産にお持ちしたりする)。
で、先日もアップルパイを買いに行ったのだが、レモンパイも見つけてしまった。こちらも素朴な佇まいながら、やわらかな口当たりの後から上質な甘味と酸味がふわりと広がって、快感。もちろん、こちらも買いました。
おじさんはパイに弱いのかもしれない。

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食の雑誌『dancyu』元編集長。現在、win-do.us代表。執筆、講演をはじめ、企業・自治体のアドバイザーなど、食を軸に幅広く活動している。BSフジ「日本一ふつうで美味しい 植野食堂」に出演中。そのほか「情熱大陸」「プロフェッショナル 仕事の流儀」「アナザースカイ」など、テレビ・ラジオ番組に多数出演。また、「土佐おきゃく大使」「高知県観光特使」「宇都宮ブランドアドバイザー」「栃木市ふるさと大使」を務める。




