
1965年、大阪ロイヤルホテル(現・リーガロイヤルホテル)の開業に際して、当時の社長・山本為三郎が「民藝の部屋をつくりたい」と世界的な陶芸家・バーナード・リーチに話したのが、「リーチバー」のはじまりでした。民藝とは、民衆的で郷土色のある工芸品や日常の生活道具などを指し、民藝運動は生活に関わる工芸品のなかに美的価値を見いだそうとするもの。「リーチバー」は、民藝運動の主唱者・柳宗悦(やなぎ むねよし)の志を継いだバーナード・リーチの奔放な着想を忠実に再現したコテージ風のメインバーとして誕生しました。

店内には、ウィンザー調の曲げ木の椅子などの家具、古いレンガや太い籐蓆(とうむしろ)を斜めに組んだ壁、床にはペルシャじゅうたんが敷かれており、イギリス人のバーナード・リーチならではの視点と自由な発想が生かされています。創業から60年近い年月を経ても、決して色あせない円熟の風情が訪れる者を心地よく包み込みます。

BGMのない静謐な空間には、板画家の棟方志功(むなかた しこう)、陶芸家の河井寛次郎(かわい かんじろう)、陶芸家の濱田庄司(はまだ しょうじ)、染色工芸家の芹沢銈介(せりざわ けいすけ)といった、日本民藝の貴重なコレクションがさりげなく飾られています。

「リーチバー」で味わえる名物カクテルは、創業当時から変わらぬスタイルで供する「ジントニック」(1,898円)。「当店では、最後のひとくちまで冷えた状態が持続するように銅製のマグカップを使っています。オープン当時には他店との差別化をはかり、唯一無二の存在にしたいという意味もあったのでしょう」とチーフバーテンダーの影山清史(かげやま きよふみ)さん。キンと冷えた銅のマグカップに口をつけると、フレッシュライムの香りがなんとも爽やか。飲み進むほどに、ライムの酸に隠れていたジンの風味やトニックウォーターの甘み、苦みが次々に感じられ、余韻はすっきり。「昼下がりの一杯」を楽しむ方のため、爽やかにごくごく飲み干せるよう、アルコールはやや控えめにしているそうです。

熟練のバーテンダーが丁寧に作るカクテルが堪能できるのもバーならではの魅力。ウイスキーとヴェルモットを用いた「マンハッタン」(2,277円)なども人気があります。カウンターでカクテルを味わいながら、お酒にまつわるエピソードなどを聞くのも楽しみ。まるでギャラリーのような独創的な空間で、ゆったりとした時間をお過ごしください。


「当店は、お酒を飲み慣れた昔からのお客様も多く、私たちも日々いろいろなことを教わっています。最近は、親子3代で来られる方や民藝・建築の勉強をしている若いお客様も増えてきました。シェーカーを振る音やお客様の話し声など、この空間で奏でられるすべての音がBGMとなって皆様をお迎えします。どうぞ気軽にお越しください」
特典・終了しました
- プラン期間
- 2023年9月1日(金)~2023年10月30日(月)
カード会員様特典/5%割引
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